空港ストライキにて国内全便欠航・・・の顛末記2019/Feb/08

だいぶ前の話なのですが・・・前回SNSの問い合わせ窓口について書いていてふと思い出したのでメモしておこうと思います。

先にまとめを書くと・・・問い合わせが殺到する時にWebとSNSは役に立ちません。
システムよりやっぱり人。電話が最強。
そしてこんな場合はちょっといいホテルに泊まっても大丈夫かもしれない・・・という話です。

まさかの国内全空港が機能停止。空港職員のストライキ。

昨年2018年5月、イタリアにて。
丸一日、イタリア国内のほぼ全空港が機能停止しました。
空港職員による一斉ストライキが決行されたためです。
管制塔含む空港全体が止まるのだから国内ほぼ全ての発着便が欠航です。

KLMの航空券セール時で取った格安チケットでイタリアに来ていた私達。
帰りはボローニャ – アムステルダムの直行便で帰れるはずでした。
ちょうどそのころフランスでは国鉄が3ヶ月にわたるストライキ中(!)ということで

「あー、やっぱりヨーロッパはスト多いよね。ただ働きたくないだけなんじゃないのー」

と他人事のように構えていたのだけれど・・・不意に自分事となった次第です。

「明後日は空港のストライキが予定されており便に乱れが生じます。詳細がわかりしだいお伝えします」

的なメールが届いたのが前々日。
慌てたものの、まあ焦っても仕方ないよね・・・と滞在していたフィレンツェの街をめぐっているうちに

「やっぱ全国全便欠航するわごめん」

のお知らせが届いたのが前日の午前11時ごろ。

・・・ストライキで飛行機が飛ばない時にはどうしたらいいのか・・・?

初&だいぶ珍しいと思われる経験に右往左往する私達。
そして当たり前なのかもしれないけどこんな時のシステムはとても不安定です。
フライト予定だった人全て(イタリア全土における丸1日分の搭乗予定者って何人くらいなんだろう・・・)が代替便を探すのに殺到しているのが予測されます。

KLMのアプリで見ても代替便のオプションは表示されるものの・・・変更完了まではエラーで到達できません。
次の日のフライトをGoogleフライトなどで確認すると、比較的乗りやすそうな直行かつ昼間のものは面白いくらいに値段が上がり、利用可能席数は減っていきます。
小さい子どもを連れて朝6時のフライトや、乗り継ぎで9時間かかるフライトは厳しい。
次の日になるのは仕方ないとしてもなんとかして昼間の直行便を確保せねば・・・
そう思って何度も代替便を予約しようとするのですが、こういう時のWebサイトは面白いくらい不審な動きをするので最後まで絶対にたどり着けないのです。

うごかないサイトとアプリに見切りをつけるまで小一時間。
KLMは顧客とのコミュニケーション用にWhat’s up、facebook、twitter、メッセンジャー、とSNSを複数利用しているのでそちらからも問い合わせてみます。
相方がメッセンジャーでKLMに連絡を取り、なんとか次の日の13:50のフライトを確保できそうだ、でもまだ確約はできないという連絡をもらいます。
しばらくするとアプリ内でフライトが次の日の13:50に変更されたのが確認されました。

ほっと胸をなでおろす私達。
でもメールもなにも来ていないけど・・・ちゃんと取れているのか・・・?

もやもやしているうちの数時間後、
「チケットが変更されました」
のメールが届きます。
やっとだ!と思ってメールを開くと

「お客様のフライトは次の日の6:00に変更されました」

いや違うって!!!

携帯に向かって突っ込む私。
アプリで予約を確認すると・・・さっきまで13:50になってた予約時間が朝の6:00に変更されてます。

えっと・・・どうしよう・・・

早朝6時などの微妙すぎるフライトのために市街地から遠くそっけない空港脇のビジネスホテルに泊まって子連れで朝4時に空港へ向かうとか・・・何の罰ゲームやのんと思いつつ。

6時のフライトとか無理なんだけど、一回午後のチケットがとれたらしいのにどうして変更になるんだと同じくSNSで怒りの連絡を入れてみるものの「ちょっとまって今順番に処理してるから」的なそっけない返事。

結局夕方になっても連絡は来ず、携帯SIMの調子が悪くどうしても携帯で発信できない私はホテルの電話を借りて電話をすることに

そして予想通り電話はつながりません。

ロビーのマダムは笑顔で電話を貸してくれたけど、電話を占拠していることに冷や汗をかきつつ3度めのトライ、断続的にだけど電話をかけはじめてからおよそ1時間後、やっと電話がつながる・・・けれど話の途中で断線。_| ̄|○

・・・2時間ほどかかってやっとのこと、代替便を変更できました。
ストライキ確定の連絡から半日が経過、次の日の便は満席だったので2日後の昼間の便です。

結局。
WebサイトよりもSNS問い合わせ窓口よりも、
確実なのは電話である。(つながれば)

・・・そんなことを痛感した一日でした。

おまけ:空港ストライキにて延泊・・・費用は補償される?

航空会社都合によるフライトキャンセル、変更の場合。
フライトの変更はもちろんですが、必要となった宿泊費や空港への交通費は補償されることが多いようです。
KLMも調べてみたら補償するとのことで請求フォームらしきものがありました。

ほんとに補償してくるの?
結構余分にお金かかったけどもしかして食費とかも補償されたりする・・・?

ダメ元ですがとりあえず入れられるだけ入れておこう・・・
レシートの写真と共に諸々かかった経費を入れて請求しました。
延泊期間中のレストラン代なども入れてみましたが、きっちり

  • フライト変更による延泊にかかったホテル代(うちの場合は2泊分)
  • ホテルから空港への交通費・・・ではなく、駅から空港までの最終経路であるタクシー代のみ

だけ返却されました。

請求時、請求送信後のフォームには「しばらくお待ちください(8週間くらい)」とのメッセージ。

・・・8週間・・・いやちょっと長すぎない・・・?

結局約1ヶ月後くらいに何の音沙汰もなかったので一度電話で確認すると、その後すぐに上記の若干中途半端な金額が振り込まれました。

・・・やる気があるのかないのかよくわかりません。

なにせ気を抜くとしれっとなかったことにされそうな感じなので要注意です。

今回自分たちはたまたま泊まっていたホテルが豪華なところではないのですが素晴らしい居心地で、そこに延泊できたのはラッキーだったかもと思っています。
でも仕事のクライアントさんには「まだ休んでるの」的な目でみられるし、ほぼ丸一日を代替え便を手配する作業で気が気がなく過ごすはめになるし、外食費はかさむし・・・
トータルで見て嬉しいものでは全然ないです。。。

そういえば・・・ストライキの当日、ホテル予約サイトを見ていると空港周辺のホテル代はみるみる2倍3倍になっていました。
早朝のフライトの人などは近くに泊まらざるをえないわけで、どうせ宿泊費も補償してもらえるんでしょということなのか見境ない感じの爆上がりでちょっと面白かったです。

空港付近ではないゴージャスなホテルに泊まったりした場合はどうなるのだろう、とちょっと考えたりもしたのですが・・・
ビジネスホテルで3倍の値段のところに泊まるのと値段的には変わらないよね・・・と。

また全便欠航なんかの機会があれば試してみるかも・・・しれません。
ストライキの航空会社に及ぼす損害ってどんだけ、と思いつつ。

・・・まあそんな機会もうないだろうけど。・・・多分・・・。

2019/Feb/08
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